色相環は一つではない。ニュートンが虹を円にした理由

代表的な色の三原色
光 RGB 赤・緑・青を加える
印刷 CMY シアン・マゼンタ・黄を引く
絵具 RYB 伝統的な赤・黄・青

虹の両端は、自然界ではつながっていない

プリズムで分かれた光のスペクトルは赤から紫までの帯です。ニュートンは音階との対応も考えながら色を円へ配置し、両端を赤紫系の色でつなぎました。色相環は自然をそのまま写した図ではなく、色の関係を扱いやすくするモデルです。

ゲーテ、マンセル、オストワルトなどは、知覚や絵画、標準化という異なる目的で別の色体系を作りました。どの色相環を使うかで、等間隔や補色の位置も変わります。

光を混ぜると明るく、インクを混ぜると暗くなる

ディスプレイは赤・緑・青の光を加え、三つが強いと白に近づきます。印刷は紙へ届く光の一部をインクが吸収し、シアン・マゼンタ・黄を重ねるほど暗くなります。

画面で鮮やかな青や緑が、印刷すると同じに見えないことがあるのは、作れる色の範囲と仕組みが違うからです。

補色は「混ぜる」と「並べる」で役割が違う

補色を光として混ぜると無彩色へ近づき、隣に置くと互いを強く見せる対比が起きます。読みやすさは色相差だけでなく明度差にも左右されるため、派手な補色同士が本文に向くとは限りません。

参考資料